【ズバッと解決】実体験に基づきICチップのモールド工程での仕事内容について解説


お元気ですか、まろひでぢです。
先日、自動二輪車製造現場での実体験に基づく仕事内容について記事を書きましたが、今回は、ICチップのモールド工程現場について話をしていきたいと思います。

■ICチップのモールド工程現場

経験した作業内容としては、大まかにまとめると

  • モールドを行う機械装置の操作
  • モールド後のプレートに関する処理
  • モールドの状態に関するチェック

となります。

聞き慣れない単語がいくつか出てくると思いますので、そちらについても説明しておきます。

  • プレート ICチップを載せるための金属製の板(長さ25cmぐらい、厚み1mm以下)
  • モールド プレートに載ったワイヤーの張られたICチップを保護する為に樹脂でコーティングすること
  • ランナー プラモデルを組み立てる時の使用部品以外の樹脂部分(樹脂を流し込むときの道となっている)
  • プラモデルで部品を取外した時に少しだけ付いてきてしまう部分(ニッパーなどで処理をすると出来映えが上がる)

それでは、実際の作業の内容について一つずつ確認してみましょう。

・モールドを行う機械装置周辺の操作

モールドに関する基本的な作業は機械装置が行いますので、私たちは機械装置が金型上にセットしたプレートの状態に浮きやズレが無いか確認・モールドが終わったプレートの取外し・金型上の汚れを落とし剥離剤を塗布といったことを主に実施します。


セットされたプレートが浮いていたりズレている状態のままモールドしてしまうと、上下の金型でICチップを押し潰してしまうので、そのプレートは使えなくなるのはもちろん、不要な箇所にモールド樹脂が流れてしまうので、それを取り外す作業が発生し、時間のロスにつながります。

さらに万が一、金型に傷がついてその金型を修理する必要が出たなんてことになれば、大事になります。金型は一つ数百万円~数千万円するたいへん高価なものですので、慎重に作業をする事と、作業に集中する事を徹底しましょう。

・モールド後のプレートに関する処理

ランナーからプレートだけを取外します。プラモデルのようにランナーも部品もプラスチックではなく、プレートは金属でランナーはプラスチックなので、パキッパキッと簡単に外すことが出来ます。

取外しが完了したら次は、プレート周囲に付着しているバリの処理です。カッターを使用してバリを削ぎ落としていきます。

バリが残った状態ですとプレートを入れるカセットへの収まりが悪くなりますので、丁寧な作業を心がけます。

・モールドの状態に関するチェック

バリを削ぎ落としが完了したら、モールドされたICチップの状態を顕微鏡を使用してチェックしていきます。チェック項目としては、

◎ワイヤーの倒れ、傷が無いか
◎ワイヤーがICチップから外れていないか
◎ICチップに傷・欠けがないか
◎ICチップがプレートの定位置に設置されているか
◎モールド樹脂が型通りに成形されているか

などを確認していきます。

1枚のプレートにモールドされたICチップが数十個付いていますので、それを全数検査するのです。最初のうちは、一つ一つ確認をしていくので時間が掛かりますが不良品を見逃すことは他にも不良品が混じっているのではと疑われてしまうので、集中して作業にあたります。

慣れてくればプレートを素早く動かしてパラパラ漫画を見るように確認する事で、正常品の中に混じる不良品を判別する事が出来るようになり、作業スピードが格段に上がります。

作業内容は、フレームと呼ばれる金属のプレートにチップと呼ばれる四角い部品が載っているシートを顕微鏡でチェックします。

チェックする目的は、プレートに傷がついていないか、チップに欠けや傷が無いか、チップからプレートに張っているワイヤが切れていないかを確認するためです。

プレートのサイズは長さが約20cm程度で、その上にワイヤの張られたチップが大量の置かれています。

チップが載ったプレートは、ワイヤに物が当たらないようにカセットと呼ばれるものに入っていますので、それを受け皿にピンセットで取り出してセットして、顕微鏡にてチェックをするというものです。1カセットは段数50段ぐらいとなっていますので、ひたすら確認作業を続けていきます。

慣れてくれば機械装置が完了する前にモールド状態に関するチェックを終えることが出来るようになりますので、その時間は多少リラックス出来ます。

ライン作業ではなく一装置一人で作業を進めていくので、自分で時間の割り振りを決めて自分のペースで仕事を進められるという点で、ストレスは少ないと思います。

■勤務体系

3交替制の①08:00~17:00 ②15:45~0:45 ③23:30~翌8:30といった勤務体系となっていましたが、③の勤務については専属の方がいましたので、各自の希望に合わせて①と②の勤務を監督者の方がスケジュールを立ててくれていました。

私は①のみの勤務を希望していましたが、他にも①の勤務を希望される方は多くいましたので、1ヶ月のうちに1週間は②の勤務があるようなスケジュールとなっていました。

②の勤務は終業時間が0:45という事で、そこまで深夜ではないながらも3時間弱の深夜手当がつくため、その勤務を専属で希望される方もいました。
私が働いている時は、サーファーの方が3名以上いて、出勤前に波乗りをしてから出勤が出来るからこの仕事が自分に合っているんだと話をしてもらった事もありました。

自分の生活や体調、趣味などを一度振り返り、どのような勤務で仕事をしたいのか認識しておくと、実際に働く時に自分の希望を監督者に正確に伝えることが出来るので、おススメです。

■食事

3交替制の勤務①~③のどの勤務体系においても、一度は食事をする時間があります。勤務①のみ食堂が開いていて、勤務②は希望すればお弁当の配給があり、勤務③はお弁当が必要となります。食堂のメニューは麺類・カレー・定食などがあり充実していました。

勤務②のお弁当は付近の配給弁当となっており、可もなく不可もなくといったところです。栄養のバランスが良いので不規則な生活をしている場合には、コンビニで買ってくるよりはお弁当を利用した方が健康に良いと思います。

勤務③ではお弁当持参となります。

■休憩

食事の時間以外に2回、10分程度の休憩時間が確保されています。この時間はトイレ休憩に充てられると思いますので、トイレの位置は確認をしておき、業務時間に遅れることの無いように注意が必要です。

ただ、モールド工程での作業はライン作業では無かったので、業務時間内でもトイレに行く余裕はあると思いますので、監督者に声をかけてトイレに行くことは可能ですので、気は楽かなと思います。

電話についても緊急の電話であれば、監督者に確認し、短時間で終えれば問題ないでしょう。

休憩時間になったからと慌てて作業を中断すると休憩明けに自分の作業がどこまで完了したか分からなくなってしまうので、一通りの作業を完了してから休憩に行くか、休憩時間の少し前に作業の進捗を調整しておく事はどの現場でも基本となります。

■残業

残業は、私が働いている時はそこまで多くはなく勤務①の場合に週に1回2時間程度の残業があるかどうかという状況でした。勤務②では月に1回2時間程度の残業があるかどうかでした。

残業をいっぱいしてお金を稼ぎたいと考えている方や、残業はできるだけしたく無いから毎日定時で帰りたいと考えている方は、面接の際に希望を伝えておきましょう。

同じ現場でも残業の多い職場に配属してくれたり、きっと融通してくれるはずです。勤務してからこんなはずではなかったと思って早期で退職してしまう事になると、自分にも相手にもデメリットしかありません。

■給与

現在、給与明細が手元に残っていないので私の記憶に頼って記載しますので、今の条件とは異なる場合もありますので、その点はご了承ください。

◎日給:9,200円ぐらいだったと思います。
◎各種手当

・通勤費:通勤距離に対して当時のレートで12円/kmで算出された金額支給
私は片道15.0kmの距離でしたので、15.0(片道距離)×2(往復換算)×20(出勤日数)×12=7,200円ぐらいでした。

・皆勤手当:10,000円/月(月内無欠勤)
・精勤手当:5,000円/月(月1回欠勤)
月内に欠勤が0であれば皆勤手当、欠勤が1であれば精勤手当がつきました。真面目に出勤していれば貰えますので、こういう手当はとても有難いですね。

・残業手当:時給に25%割増ししたレートに勤務時間を掛けて算出された金額支給

・夜勤手当:22:00~翌5:00まで勤務していた時間があれば支給

・休出手当:休日出勤をした場合に、普段の時給に割増ししたレートに勤務時間を掛けて算出された金額支給

■雰囲気

私が働いていた現場は社員の方は20代の方が多く、その他に30代後半の方や40代の方が少しいるという構成となっていました。私のような業務請負会社から配属された方が全部で20名以上いて、年齢層は20代~50代まで幅広い構成でした。

色々な事情を抱えて働いている方が多く、話をすると多くの人生の学びがあり、仕事をどのように捉えるのか自問自答するきっかけになりました。

例えば、飲食業で自分のお店を持ちたいという希望をもっていて、この職場以外でも仕事をしてお金を貯めているんだという方もいましたし、郵便局の外回りの仕事を辞めて、この職場にきて、趣味のサーフィンを心置きなく楽しんでいる方もいました。

ほかにもサーフィンをしている方がいて、その方は夏季・GW・冬季の長期連休になるたびに海外までサーフィンをしに行っていました。

何かに夢中になっている方は軸がしっかりしていて、人生が充実しているように見えるなと羨ましく感じました。

■あとがき

以上が私が実際に働いていた浜松ホトニクスのモールド工程現場に関して、体験した内容となります。


この現場を経験したのは、大学卒業して1年以内の頃で、私が社会に出て1年目でしたので、まだまだ社会経験も乏しく至らない点も多々あったと感じます。

同年代や年下の方もいる現場で働くのは初めての経験でしたが、高卒で就職した正社員の方は技能も知識もあり、受け答えもしっかりしていて、自分の甘さというかダメさ加減に落ち込むこともありました。

しかしそういった経験から、何としても正社員になって、周囲を見返してやるんだという気持ちが芽生え、報告の仕方などを少しずつ学んでいく事ができました。

最初から何でも出来る人間なんていません。足りないと劣っていると感じた部分を少しずつ改善して、常に自分をアップデートしていく事で人生が良くなっていきます。

足りない部分を見つけたら、まだまだ成長できるんだと喜びを噛みしめられるような生き方をしていきます。努力を継続していきましょう。

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